【96】死のうかとおもう
死のうかとおもう 死のうかと おもう その考えが ひょいと のくと じつに もったいない こころが そこのところにすわってた 詩 八木重吉 すべての物事は、「NO(否定)」すると離れていきます。 否定すれば、何もかもが否定となります。...
【95】老年の心得
老年の心得 人生は不思議である。 それは誰もが必ず歳を取り、同じ立場となることだ。 いつのまにか、わたしの人生も最終にさしかかってきた。 今年も相変らず病院通いが続いている。 病院は、喜びと哀しみを背と腹にして生命の尊さが同居する場所でもある。...
【94】多病息災自慢
多病息災自慢 病院の待合室や、お見舞いで病室に顔を出すたびに不思議な光景に出くわします。 ある待合室では、 「この間、救急車で運ばれましてね。不整脈だったんですよ…」 「最近、血圧が上がってしまって、上が150を超えてしまってね…」...
【93】与えられた20ドルの奇跡
与えられた20ドルの奇跡 ある日突然、医師から食道ガンを宣告された。 治療をしなければ、私の生命はあと一か月あまり・・治療したとしても治る見込みはないらしい。限られた時間で、人々のために私は何をすべきだろう? ふと、とても貧しかったあの頃の想い出がよみがえった。...
【92】人生はまだまだ楽しい
人生はまだまだ楽しい つい最近、体罰の事件があった。 体罰は良いのか?悪いのか?愛情のある体罰は良い、愛情のない体罰はいけない・・そんな議論を醸し出しているが、苛めを受けて自殺に追いやられた子どもに対して、随分とおかしな議論だと思うのは私だけだろうか。人が体罰によって自殺し...
【91】神さまに与えられた時間
神さまに与えられた時間 新年の朝、私はとても哀かった・・。 昨年のクリスマスの日に、医者から余命を宣告されたからだ。 辺りはクリスマスソングの曲が響き、若者もお年寄りも皆が幸せそうに見える。私は毎年訪れるクリスマスが大嫌いだった。なぜなら、自分はこんなにも不幸なのに、他の者...