【63】お母さんを守ります
友人が死んだ。 肺癌が全身に転移して逝ってしまった…。 彼はいつも笑顔だった。 病室の彼は、抗がん剤の点滴を受けながらも笑顔だった。 その姿は痩せ細り、まるで別人に思えたが、それでも笑顔は変わらなかった。 抗がん剤治療費が足りなくて、私は友人たちとその捻出のために駈けまくっ...
【62】いただきもの
りんちゃんは、捨て猫です。 生まれたときからお父さん、お母さんを知りません。 年老いたおばあちゃんに引き取られましたが、わずか一年も経たずに、おばあちゃんはこの世を去ってしまいました。 りんちゃんには、そのおばあちゃんとの想い出しかありません。...
【61】The little house
「むかしむかし、ずっといなかの しずかなところに ちいさなおうちが ありました。それは、ちいさいきれいなうちでした。しっかり じょうぶに たてられていました。このじょうぶないえをたてたひとはいいました。 『どんなにたくさん おかねをくれるといわれても、まごの まごの そのま...