【24】最上のわざ
この世の最上のわざってなに?
それは、楽しい心で年をとる、
それは、働きたいときに休み、
それは、喋りたいけれども黙り、
失望しそうなときは希望し、
従順に、平静に、おのれの十字架をなう・・。
若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見てもねたまず、
人のために働くことよりも、
謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人の役に立たずとも、
親切で柔和であること。
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くために。
おのれをこの世につなぐくさりを、少しずつはずしていくのは、
真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙遜に承諾するのだ。
神は最後に一番良い仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手は何もできない。
けれども最後まで合掌できる。
愛するすべての人のうえに、
神の恵みを求めるために。
すべてなし終えたら、
臨終の床に神の声を聞くだろう。
「来よ、わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。
ヘルマン・ホイヴエルス〈人生の秋〉より
©Social YES Research Institute / CouCou